イヌチャセンシダ(犬茶筅羊歯) |
山地の岩上,山麓や路傍の石垣などに着生する常緑性の多年草。根茎は小さな塊状で,葉を多数叢生する。葉柄基部の鱗片は披針形,中心は濃褐色。葉は1回羽状複生,葉柄と中軸は光沢のある紫褐色で折れやすく,葉柄と中軸の表面に褐色で薄紙質の翼が2枚あり,裏面にも1枚の翼があり,葉の軸の翼は3枚となる。古い枯れた葉の葉柄はいつまでも根茎に残っている。中軸はしばしば無性芽をつける。葉身は線状披針形でチャセンシダよりやや大きく,1回(単)羽状複葉,やや革質,表面は濃緑色。羽片はややまばらに20対前後が中軸につき,ごく短い柄があり,斜卵形または扇状楕円形,鈍頭または円頭,基部は広いくさび形,辺縁に鈍鋸歯があり,耳片は発達しない。胞子嚢群は羽片に4 - 8個つき,長楕円形 - 線形,苞膜は側方が開く。 分布:本州(秋田県と神奈川県以西)・四国・九州;朝鮮半島・中国,台湾 Asplenium チャセンシダ属: アオガネシダ イチョウシダ イヌチャセンシダ クモノスシダ コウザキシダ コタニワタリ コバノヒノキシダ シマタオオニワタリ チャセンシダ トキワトラノオ トラノオシダ ヌリトラノオ ヒノキシダ |