タツナミソウ(立浪草) |
丘陵の林縁や草地の半日陰に生育する多年草。茎は短くはった地下茎から立ち上がり,高さ20 - 40 cm,赤みを帯び,白色の粗い開出毛が多い。葉は数対あってまばらにつき,長さ 5 - 20 mmの葉柄があって広卵形,先端は円みを帯び基部は心形で,最下部のものをのぞいて大きさが等しく,径1 - 2.5 cm,縁に粗い鋸歯が7 - 14対ある。両面とも軟毛が多く,裏面には腺点がある。茎頂に長さ3 - 8 cmの花穂を出し,唇形花を一方向にかたよって多数付ける。花の色は青紫色または淡紅紫色,まれに白色のものもある。花冠は長さ約2 cmの唇形で,筒部が長く,基部で急に曲がって直立する。上唇はかぶと状にふくらむ。下唇は3裂し,中部分だけに濃色の斑紋がある。萼は花期には長さ約 3 mm,果時には 6 - 7 mmになる。果実は4分果,熟すと大きな萼の上唇が取れ,下唇が受皿のように残る。分果は黒色で約 1 mm,鋭い円錐状の細突起がある。 花期:5 - 6月 分布:本州・四国・九州;朝鮮半島,台湾,中国,インドシナ Scutellaria タツナミソウ属: アカボシタツナミソウ エゾタツナミソウ クジュウナミキ ケミヤマナミキ コナミキ コバノタツナミ シソバタツナミ セイタカナミキソウ タツナミソウ ツクシタツナミソウ ナミキソウ ヒメナミキ ミヤマナミキ ヤマタツナミソウ |