シモツケ(下野) |
山地の日当たりのよい草地や礫地に生育する落葉低木。株立ちで高さ 30 - 100 cm。樹皮は暗褐色で,縦に裂けてはがれる。葉は単葉で互生し,葉身は長さ1 - 8 cm,幅 2 - 4 cmの披針形,卵形または広卵形で,鋭頭または鋭尖頭,基部は円形からくさび形,縁は不ぞろいな重鋸歯,葉の表面は緑色,表面は無毛からやや密に短毛があり,葉の裏面は淡緑色または粉白色で,軟毛が生え,ときに無毛。葉柄は有毛。本年枝の枝先に半球形の複散房形花序に多数の香気がある花を付ける。萼片は5個,長さ1.5 - 2 mmの三角形,内面に縮れた短毛がある。花の直径は 3 - 6 mm。花の色は濃紅色,紅色,薄紅色,稀に白色などがある。花弁は広卵形 - 円形,長さ 2.5 - 3.5 mm。雄ずいは 25 - 30 個,花弁より長い。雌蕊は5個,花柱は無毛で長さ 1 - 1.5 mm。果実は袋果。長さ2 - 3 mmの卵形で,5個集まってつく。熟すと裂開して細かい種子を散らす。
花期:5 - 8 月 果期:9 - 10月
分布:本州・四国・九州;朝鮮半島 Spiraea シモツケ属: イブキシモツケ エゾノマルバシモツケ シモツケ ホザキシモツケ マルバシモツケ 比較:Filipendula シモツケソウ属: オニシモツケ シモツケソウ |