コバノイシカグマ |
山地の林下に生育する常緑性の多年草。寒い地方では冬には葉が枯れる。根茎は長く匍匐し,褐色の毛がある。葉柄はやや光沢のある赤褐色か紫褐色,長さ20 - 35 cm,向軸側に溝があり,全面に毛がある。毛は基部を残して落ち,残った基部がざらざらする。葉身は三角状長楕円形,3 - 4回羽状複葉,長さ 20 - 40 cm,幅 15 - 30 cm,黄緑色,やや堅い草質,両面にやや粗い毛がある。羽片は14 - 16対つき,最下のものが最大で三角状,柄があり,基部は左右非相称のくさび形。小羽片は卵状長楕円形,大きいもので長さ 6 cm,幅 2.5 cm,基部は斜めに広いくさび形で無柄。裂片は長楕円形,羽状に深く切れ込み,歯片は鈍頭または円頭,脈は縁に達しない。胞子嚢群は歯片の先端につき,包膜は灰緑色,コップ状で無毛。 分布:本州(東北地方中部以南)・四国・九州;中国南部・朝鮮半島・台湾から南アジア・インドシナ半島・マレーシア西部 Dennstaedtia コバノイシカグマ属: イヌシダ コバノイシカグマ |