ヒリュウシダ(飛竜羊歯) |
山野に生育する常緑の多年草。路傍などの斜面に多い。根茎は太く,短く,塊状になってやや斜上し,葉を放射状に叢生する。根茎と葉柄基部の鱗片は線形で全縁,質がやや厚く厚紙質,暗褐色で,先端はとがる。葉は栄養葉と胞子葉の2形。栄養葉の葉柄はごく短く,ほとんど基部まで羽片がある。栄養葉の葉身は単羽状,披針形,中央より上で幅がもっとも広く,長さ約 40 cm,幅 約10 cm。羽片はふつう30対以上,線形でやや鎌状,鋭頭,全縁,基部は中軸に流れ,中肋は表面に浅い溝があり,裏面にわずかに隆起する。胞子葉は栄養葉より葉柄が長く,幅は狭く,羽片はまばらにつき,基部前側が急に著しく広くなって中軸につく。胞子嚢群は胞子葉のすべての羽軸沿いに長く伸びる。 分布:北海道・本州・四国・九州,屋久島;日本固有種 |