タネガシマムヨウラン(種子島無葉蘭) |
山地の林下,竹林下に生育する腐生の多年草。花茎は高さ40 -60 cm。やや太く,淡黄色ないし紫色。鞘状鱗片葉は広卵形で茎を抱く。淡黄色で紫色の小斑がある小型花を10 - 20個,総状花序につける。花弁は淡黄色で唇弁を除き外側に紫斑がある。淡黄色で紫色の小斑があり,無毛,数個の鞘状葉がある。苞は膜質で,披針形,8 - 9 mm,幅1.5 - 3 mm,鋭頭。萼片は長楕円状披針形,長さ1 cm,鈍頭。側花弁は萼片と同長であるが,やや幅が狭く,縁は外曲する。唇弁も萼片とほぼ同長で基部に短い巾広い耳がある。耳を除けば卵状長楕円形。舷部は3裂するが,側裂片は短く,やや不明。茎や花弁の紫色が欠けたものが時々ある。果実は短い柄があり,長さ3 cm,花後下垂し,先にずい柱が残る。 花期:9月 分布:九州(高隈山),屋久島,種子島,沖縄;台湾・インド東部 |