フサザクラ科 Eupteleaceae
フサザクラ(総桜・房桜) |
谷筋や崩壊地,やせ地に生育する先駆植物の落葉高木。高さは 3 - 5 mのものが多いが,15 mに達するものもある。樹皮は暗緑褐色で,横長の皮目がある。若枝は赤褐色。葉は長枝には互生し,短枝では先の方に叢生する。葉身は長さ幅ともに 4 - 12 cmの広卵形。先端は尾状に長くとがり,基部は円形。不ぞろいの粗い鋸歯がある。表面は緑色で,裏面は白っぽい。脈は羽状で,7 - 8対の明瞭な側脈がある。葉柄は長さ 3 - 7 cm。花は短枝に 5 - 12個が束生し,葉の展開する前に開花する。萼も花弁もなく,数本ないし十数本の雄蕊が垂れ下がる。葯は線形,暗赤色で,長さ 6 - 7 mm,花糸は白い糸状。雌しべも多数あり,柄は短く,柱頭は広がるが,雄しべの花糸の基部に隠れて目立たない。果実は扁平な翼果で,黄褐色に熟し,風に飛ばされる。種子は1個。 花期:3 - 5 月 別名:タニグワ 分布:本州・四国・九州;日本固有 |
3-13-21 菊池渓谷,熊本県菊池市原 |
3-13-21 菊池渓谷,熊本県菊池市原 |
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