クスノキ科 Lauraceae
イヌガシ (犬樫) |
暖地の山地のやや乾燥したところに生育する常緑小高木。高さ約 10 m。樹皮は小さなまるい皮目が多く,灰黒色。新枝は細くて緑色。葉は互生,枝先に車輪状に集まってつき,葉身は長さ 5 - 12 cm,幅 2 - 4 cmの倒卵状長楕円形,全縁。先は尾状鋭先形 - 鋭先形,鈍端,基部は尖った楔形,3行脈。表面は光沢があり,裏面はロウ質におおわれて粉白色,無毛。葉柄は長さ 2 - 2.5 cm。雌雄別株。花序は枝の裸出部から上方の葉の間にかけて腋生する芽に数個つく。花は3 - 9個が散形につき,小花柄は短く,長毛がある。花被片は4個,暗紅紫色で外側には灰褐色の毛が密生する。雄花のほうが雌花よりやや大きく,雄しべ6個,腺体が花糸の基部につき,葯は4室,雌しべがあるが結実しない。雌花序は雄花序より花数が少なく,雌花には雌しべが1個と葯が退化した仮雄しべが4個あり,基部には腺体がある。果実は液果,長楕円形で,その年の10 - 11月にに黒紫色に熟す。種子は茶褐色のやや扁平な倒卵状楕円形。 花期:2 - 4月 別名:マツラニッケイ 分布:本州(関東地方南部以西)・四国・九州,沖縄;台湾,朝鮮半島南部 Neolitsea シロダモ属: イヌガシ シロダモ |