クジラ偶蹄目 CetartiodactylaヤクシカCervus nippon yakushimae Kuroda & Okada, 1950 Cervidae シカ科 |
低地から山地にかけての森林や草地,原野などに生息するニホンジカの亜種。ニホンジカの亜種の中でも特に小型で,体長のわりに四肢が短い。雄の角は3本に枝分かれし,長さ25 - 33 cmと短い。雄の成獣の角は春に伸び始め翌春に落ちる。夏毛は赤褐色や黄褐色などの地に白い斑が散在しているが,冬には灰色がかって斑は消失する。幼獣には親の夏毛と同じように白斑が見られる。昼夜共に活動するが,どちらかと言えば夜行性で,日中は森林内で休んでいて,主に早朝や夕方に採餌を行う。主な食物は落葉や落ちてきた果実・種子などが7割,残りの3割は生きた植物の葉やキノコ類。動物の骨やシカの角,またごく稀に死んだ鳥などの動物遺骸を食べることもある。高標高のヤクザサ帯では単子葉類の草本が主要な食物となっている。普段は雌雄別の群れをつくって生活していて,雌の群れには子どもや若い雄が含まれているが,成熟した雄は別の群れをつくって生活する。一雄多雌で,繁殖期の秋になると,雄は角を突き合わせて激しく争い,勝ち残った雄は縄張りをつくり,10頭程の雌とハーレムをつくる。雌は春の5〜6月頃には1産1子,稀に2子を出産する。 体長:1 - 1.5 m 英名:Yakushima deer 肩高:成体:60 - 80 cm 体重:成体雄:24 - 37 kg 成体メス:19 - 25 kg 分布:屋久島,口永良部島 Cervus シカ属 : エゾシカ ホンシュウジカ ヤクシカ |