オシダ科 Dryopteridaceae

ヘツカシダ(辺塚羊歯)
Bolbitis subcordata (Copel.) Ching

山林中の渓流の近くなどのやや湿った地上や岩上に生育する常緑性シダ。草丈35 - 80 cm。根茎は太く,径 1 - 1.5 cm,横走し,相接して葉をつける。鱗片は圧着してつき,不透明な黒褐色,薄い紙質,卵状披針形,長さ 3 mm以下,鋭尖頭,全縁。葉は2形。栄養葉は地面に近く広がってでて,単羽状,披針形,長さ 30 - 70 cm,幅 12 -30 cm。側羽片は 8 - 12 対,羽片は狭披針形,基部はやや狭くなり,切形から心形,短い柄をつけ,先端は鋭尖頭,辺縁は羽軸に向けて1/3まで切れ込み,長さ 10 - 17 cm,幅 2 - 3 cm。頂羽片は大きな側羽片と同じくらいの長さで,幅が狭い。胞子葉は長く,羽片は全縁から波状縁,短いがはっきりした柄をつける。胞子嚢群は胞子葉の裏面ほぼ全体につき,胞子は9 - 11月頃成熟する。
分布:九州南部,沖縄;台湾,中国南部,インドシナ


1-1-16 屋久島

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シダ植物  生物