ゼンマイ科 Osmundaceae

ヤマドリゼンマイ(山鳥薇)
Osmundastrum cinnamomeum (L.) C.Presl var. fokiense (Copel.) Tagawa

山地の湿原や林下の湿った場所に生育する夏緑性の多年草。根茎は短く匍匐し,葉を相接して出す。若芽は赤褐色の綿毛に包まれるが,成葉はほとんど無毛。葉柄は短い。葉は2形。栄養葉は黄緑色,卵状披針形,2回羽状深裂,長さ30 - 80 cm,幅 15 - 25 cm,鋭尖頭の先端に向けてしだいに狭くなる。栄養葉の葉身は卵状披針形で2回羽状深裂,長さ30 - 80 cm,幅15 - 25 cm。羽片は20対以上つき,無柄,長さ5 - 20 cm,幅1.5 - 3 cm,中裂 - 深裂,鋭尖頭。裂片は羽軸に向けて2/3くらい切れ込み,円頭,全縁,辺縁に毛が残り,黒い毛が混じる。側脈は2叉する。胞子葉は栄養葉より短く,栄養葉より先に出る。裂片は羽軸に接してつき,長さ2 - 4 cm,幅約1.5 cm。裂片は羽軸に近くまで切れ込み,幅 2 - 4 mm,胞子嚢が全面を覆う。胞子が散ってからの胞子葉は赤褐色となり,しばらく残るが,夏までに枯れる。
英名: cinnamon fern
分布:南千島, 北海道・本州・四国・九州,屋久島;サハリン,アムール,中国(東北部),台湾,朝鮮半島


6-4-06 十方山 標高 1250 m,広島県廿日市市

6-4-06 十方山 標高 1250 m,広島県廿日市市

6-4-06 十方山 標高 1250 m,広島県廿日市市

6-4-06 十方山 標高 1250 m,広島県廿日市市

シダ植物  生物