ナス科 Solanaceae

ハシリドコロ(走野老)
Scopolia japonica Maxim.

冷温帯から暖温帯上部の山地の谷底の平坦地や斜面下部の落葉広葉樹林下に生育することが多い多年草。地下に太い根茎があり,茎は直立して高さ 30 - 60 cm,無毛でやわらかい。基部に葉鱗片葉がある。葉は長さ 6 - 18 cm,幅 2.5 - 6 cm,長楕円形で先はとがり,下部は狭まって柄となり,両面とも毛がない。全縁で,時に粗い鋸歯が出ることがある。葉腋から伸びる長さ 3 - 5 cmの花柄の先に筒状の花を1個下向きに咲かせる。萼は5浅裂し,花冠は鐘形で長さ約 2 cm,先は極めて浅く5裂し,外面が暗紫色,内面が黄緑色で長さ約 2 cm。さく果は球形で径1 cm。種子は腎形で長さ 2.5 mm,網紋がある。早春に発芽し,新緑の4 - 5 月頃に群生して花を咲かせているが,6月終わり頃には地上部はなくなる。全草にアルカロイドのスコポリンを含む猛毒植物。
花期:4 - 5 月
分布:本州・四国・九州;朝鮮半島


4-23-05 京丈山 標高1090 m  熊本県

4-23-05 京丈山 標高1090 m  熊本県

4-23-05 京丈山 標高1090 m  熊本県

4-23-05 京丈山 標高1090 m  熊本県

5-4-12 豊受山 標高1030 m  愛媛県

5-4-12 豊受山 標高1030 m  愛媛県
被子植物  生物